カンボジア放浪記その1

私の友人が来年から就職、ということで海外旅行に行くことにした。(同級生だったはずなのだが…。)友人はお金があまりかかりすぎないところが良い、というので、カンボジアに行くことにした。アンコールワットは一度見てみたかったし物価も安いというのも魅力的だった。

 

カンボジアへ行くためにはベトナムで飛行機を乗り継ぐ必要がある。今回は朝10時半に福岡空港国際線から出航している飛行機を利用した。飛行機はあまり大きくなく、正直揺れが心配だった。と、いうのも以前一度だけ台湾に行った時に利用したチャイナ航空がとても揺れ、トラウマになっていた。予想に反し飛行機はそこまで揺れることはなかった。なかなかに快適だった。

飛行機の椅子や食事の蓋やコップには蓮の花?の絵があしらわれていた。仏教由来かな?椅子と椅子の間はあまり広くなくトイレに行く時には苦労した。チャイナ航空と比べ、ベトナム航空の機内食は美味しく、ドリンクサービスも多かった。ただ日本語での放送はなく、わずかな英語の知識によってなんとなくアナウンスの内容を取らなくてはならず苦労した。おそらくはJALなどと同じようなことを言っているので聞く必要はあまりないと思われる。それと飛行機に乗っている人達はベルト着用サインが着いていてもトイレに向かう人がいた。CAさん達も御構い無しに業務を行なっていた。


2時間ほど過ぎ窓から外を見るとかなり下に陸地が見れた。おそらく中国。台湾には行ったことがあるが中国本土を見るのは初めてでこれがユーラシア大陸かと感動した。またこの時に普段(国内線)よりも飛行機が高いところを飛んでいることに気がついた。雲は遙か下にありそのまた下に大地が広がっていた。

飛行機が降下するとベトナムの平坦な街が見えてきた。雰囲気は沖縄や台湾に似ていて、オレンジ色の屋根に黄色の壁の家が所々に密集しており、それ以外のほとんどが田畑であった。そのほかにあったのはサッカー場だ。サッカーが人気なのだろう。人生の一発逆転を狙いやすいのが人気のひとつだ、と社会科の教師が言っていたのを思い出した。

 

ベトナムハノイにあるノンバイ空港では乗り継ぎでの利用であるため外に出ることができない。3時間ほど時間が余ったため空港内を探検した。まず目につくのは職員の人たちが基本的にのんびりと休んでいることだった。みんな楽そうな体勢でカウンターの奥や棚と壁の間で携帯をいじっていた。いい意味でも悪い意味でもゆるい国、と言うのがベトナムの印象だった。日本ほどあくせく働く必要はもちろんないので良いと思うのだが、飲食店で壁にあった写真の料理(名前付き)を食べたい、というとこれは売っていない、と言われ、じゃあアレ、といってもそれもない、と言われた。それなら消せよ…。他にも冷蔵庫に入っていた水を買おうとするとどれも冷えていなかったり店員が誰もいなかったりした。なかなかに面白そうな国なので今度行ってみようと思う。

ちなみに先述の飲食店では結局フォーを食べた。フォーの隣には明らかに生のもやし、すだち的な柑橘類、ネギ的なもの、パクチーが大量に盛られていた。フォー自体はそこそこ美味しかったがパクチーはやはり食べられなかった。臭い。本場でなら以外と食べられる、とか言ってた母親を恨んだ。ネギ的なものは輪切りの唐辛子(緑色)でよく分からずに食べると徐々に汗が吹き出し口の中が痛くなり味が全くわからなくなった。水は回収され、店のセルフの水はお腹を壊しそうで飲むことができず、かなり辛かった。

 

ノンバイ空港からカンボジアシェムリアップ空港までは1時間半ほどしかかからない。とても近いのだが国境を越えるため機内食が出る。この時点で三食食べてしまっているため機内食は断り、ビールだけを飲んだ。隣の中国人のおじさんはイヤホンをつけずにスマホで映画を見ておりかなりうるさかった。文化の違いなのだろうか?

 

シェムリアップ空港はアンコールワットなどの遺跡群のすぐ近くにあり、フライト中に窓からもその姿を見ることができた。外はかなり蒸し暑く、水たまりが多くあり、先ほどまで雨が降っていたことがわかった。

ビザを現地で取得することもできるようでかなりの人がカウンターに並んでいた。私は取得済みなのでアジア人用、と書いてあるカウンターで入国審査を受けた。日本人はあまり警戒されないらしくすんなりと通過できた。税関でも紙を渡すとすぐに通してくれた。

ガイドは空港内に入らないらしく外で待っていた。ガイドだけでなく、トゥクトゥクやタクシーの運転手も外で客引きをしたいた。トゥクトゥクはバイクの後ろに籠のようなものをつけたタクシーのようなものである。おそらく彼らが空港内で客引きをしないよう、ガイドも含め入らないようにさせているのだろう。

ホテルではクメール料理(カンボジアの伝統料理)を食べた。あまりお腹が空いていなかったがとても美味しかった。

食事を終わらせ、地元のスーパーまで見学に行った。ホテルからスーパーまではおよそ1キロだったのだが、この間でトゥクトゥクに20回ほど乗らないか?と言われた。最初は丁寧に断っていたがすぐにめんどくさくなり、何か言われそうになったらすぐにNo、と言うようになった。

スーパーはかなり新しく、エレベーターも設置されていた。ガイドのおじさんはこのスーパーが出来た時、家族を連れてこのエレベーターを見に行った、と言っていた。急速な発展を遂げているようだ。基本的に売っているものは自国のものか中国からの輸入品のようでかなり安かった。地元のビールが0.8ドルほどで最終日にはお土産として購入した。この時点で時間は夜の10時(日本時間で12時)だったため、客引きをかわしながらホテルに戻った。